PuduBotがPuduBot2(プードゥーボットツー)に進化!パワーアップした機能を詳しく解説
2024.09.04
本記事では、PuduBotからパワーアップしたPuduBot2の機能を詳しく解説します。PuduBotでも使用用途に合っているのか、新機能を搭載したPuduBot2を選ぶべきなのかを迷っている方は、ぜひ本記事を最後まで読んで比較検討の参考にしてください。
- PuduBot2とは?
- Pudu Robotics社製の配送・配膳ロボット
- 前モデルのPuduBotを発展させたモデル
- PuduBot2ができる3つのこと
- 1. さまざまな配送場面に対応
- 2. PUDU SLAMでマーカー不要
- 3. 呼び出し機能に対応
- PuduBotとPuduBot2の5つの違い
- 1. センサー機能がパワーアップ
- 2. 完全密閉型機械設計
- 3. シャーシシステムの改善
- 4. バッテリーの性能アップ
- 5. アクセサリーの種類が豊富に
- PuduBotとPuduBot2 性能比較表
- PuduBot2の価格は?
- 配膳ロボットはPuduBot2以外にも存在!機能や目的で選ぼう
- もっと運んでほしいなら積載荷重に注目
- 接客対応もお願いしたいなら会話機能に注目
- 歌ったり踊ったりはエンターテイメント機能に注目
- まとめ
Pudu Robotics社の配膳ロボットPuduBotが、PuduBot2(プードゥーボットツー)にパワーアップしました。
PuduBotとPuduBot2では、どのような性能差や機能性の違いがあるのか、気になるポイントですよね。
そこで本記事では、PuduBotからパワーアップしたPuduBot2の機能を詳しく解説します。
PuduBotでも使用用途に合っているのか、新機能を搭載したPuduBot2を選ぶべきなのかを迷っている方は、ぜひ本記事を最後まで読んで比較検討の参考にしてください。
PuduBot2とは?
こちらでは、PuduBot2の概要について解説します。
Pudu Robotics社製の配送・配膳ロボット
最先端のテクノロジーを扱うPudu Robotics社が、商用サービスロボットのひとつとして開発したのがPuduBot2です。
Pudu Robotics社とは2016年に中国の深圳(シンセン)で創業した企業で、「ロボットを使用して、人間の生産性と暮らしの効率を高める」ことを目標に掲げ、ロボットの設計開発から製造販売までをビジネスにしています。
最近では国際的なデザインの賞であるレッドドットアワード-プロダクトデザイン賞や、iF DESIGN AWARD 2023を受賞したことでも話題になりました。
前モデルのPuduBotを発展させたモデル
前モデルのPuduBotの特徴を継承しつつ、3つの性能を発展させた後継機がPuduBot2です。
適応性 | センサー機能の発展による衝突防止機能の改善や、運搬システム改善による運搬時の振動を低減して、高い適応性を持たせることに成功 |
拡張性 | PuduBot2を呼び出す機能などを追加したり、着せ替えなど豊富なアクセサリーに対応させたりすることで、優れた拡張性を実現 |
機能性 | 水やホコリがかかっても安心で丈夫なボディをPuduBot2に採用したことにより、さまざまな環境での使用に対する機能性が向上 |
上記3つの性能を発展させたことで、PuduBotよりも高いパフォーマンスを発揮できるようになっています。
PuduBot2ができる3つのこと
配送ロボットのPuduBot2ができることは、大きく分けて以下の3つです。
1. さまざまな配送場面に対応
PuduBot2が活躍できる場面は、レストランでの配膳以外にも数多くあります。
例えば病院にPuduBot2を導入すれば、カルテや薬を医師に運んだり、患者を診察室に案内したりすることが可能です。
また、研究所やクリーンルームにPuduBot2を設置すれば、人が運ぶよりも室内の清浄度を維持できたり、危険な薬品を運んだりできます。
オートメーション化の進む工場で、部品や製品の運搬工程にPuduBot2を配置すれば、より少ない人員で効率の良い製造管理を期待できるでしょう。
このようにPuduBot2は、レストランだけに留まらず、さまざまな運搬場面に対応できるのが特徴です。
2. PUDU SLAMでマーカー不要
前モデルのPuduBotを使用するには、天井にマーカーを貼る装飾作業が必要でした。
PuduBot2はPUDU SLAMを搭載したことにより、天井のマッピングがなくても効率よく運搬できます(マーカーによるマッピングでの制御も可能)。
天井が高くてPuduBotを導入できなかった店舗や工場でも、PUDU SLAMを搭載したPuduBot2であれば問題なく対応できるのがポイントです。
3. 呼び出し機能に対応
PuduBot2には、新たに呼び出し機能が搭載されました。
専用アプリ(PUDU Link)やデバイス(PUDU WATCH・呼び出しボタン)を使って、遠方にあるPuduBot2を指定した場所に呼び出したり、指示を出したりすることが可能です。
例えば病院で、入院患者が食事を終えたタイミングで、デバイスを使ってPuduBot2を呼び出します。到着したPuduBot2に下げ膳を任せれば、看護師は患者の体調チェックなど有意義な時間を使えるようになります。
このように、呼び出し機能でさらに利便性が高まっているのが、PuduBot2の特徴です。
PuduBotとPuduBot2の5つの違い
前モデルのPuduBotとPuduBot2の違いは以下の5つです。
- センサー機能がパワーアップ
- 完全密閉型機械設計
- シャーシシステムの改善
- バッテリーの性能アップ
- アクセサリーの種類が豊富に
1. センサー機能がパワーアップ
PuduBotに搭載されている3Dステレオセンサーからパワーアップした、デュアルLiDARセンサーが、PuduBot2に搭載されています。
デュアルLiDARセンサーが搭載されたことにより、PuduBot2は周囲360°を広範囲かつ精細に検知できるようになりました。
周辺環境をより正確に把握できるようになったことで、さまざまなサイズの障害物を検知しやすくなり、PuduBotよりも衝突を回避する性能が向上しています。
>>PuduBot2の製品紹介動画はこちら
2. 完全密閉型機械設計
PuduBot2には、水分やホコリ対策として、完全密閉型機械設計が採用されています。
配膳中に飲み物や食べ物をこぼしても、本体内部にまで付着物が入る心配はありません。
お客様の出入りが激しいフロアに配置しても、ホコリが本体内部に侵入することを防ぎます。
例え汚れてしまっても、拭き取るだけの簡単な手入れで大丈夫です。
異物混入による故障を予防する安心設計が、PuduBot2には採用されています。
3. シャーシシステムの改善
PuduBotで得たノウハウを元にシャーシシステム(エンジンから車輪へ動力を伝える部品やブレーキなどの総称)を改善することで、移動の安定性が30%向上しました。
タイルなど溝がある床や、屋外のボコボコしたアスファルトでも、PuduBot2であればスムーズな走行が可能です。
例えばテラス席があるレストランのように、フラットな床以外の場所がある施設でも、柔軟な活躍を期待できます。
振動による配膳物の落下リスクを、PuduBotよりも低減している点がPuduBot2の強みです。
4. バッテリーの性能アップ
PuduBot2に搭載されたバッテリーは、前モデルから性能がアップしています。
充電速度の向上と充電容量の増加により、3時間の充電で最長24時間の連続稼働が可能になりました。
長時間の稼働が可能になったことで、営業時間中にバッテリーが切れる心配はほぼありません。
また、PuduBot2は新たに充電ステーションにも対応しました。
PuduBot2自身がバッテリー残量を検知して、充電する必要があると判断すれば、充電ステーションに自動で戻って充電を開始します。従来のPuduBotのように、従業員がワイヤーを挿して充電する必要はありません。
従業員がバッテリー残量を心配することも、充電する手間も必要なくなったのが、PuduBot2のメリットです。
5. アクセサリーの種類が豊富に
PuduBot2対応のアクセサリー数はPuduBotよりも多く、さまざまな場面や用途に対応できるようになりました。
- 運搬中の食品に、ホコリが混入することを防ぐ保護用ボックス
- 配膳トレーに置いて、ドリンクを安全に運びやすくする固定式カップホルダー
- 固定式カップホルダーよりも優れたクッション性で、おかもちのようなデザインのドリンクホルダー
他にも、配膳トレーをすべて外して設置する専用モニターもあります。
専用モニターをPuduBot2に設置すれば、移動式のディスプレイ広告に早変わりして、集客ロボットとしての活躍も期待できます。
運搬する物や使用用途が、導入当初から変更になっても、アクセサリーによって対応可能な点は、PuduBot2の魅力です。
PuduBotとPuduBot2 性能比較表
PuduBotとPuduBot2の性能を下表にまとめたので、選ぶ際の参考にしてください。
PuduBot | PuduBot2 | |
サイズ | 516 × 500 × 1288 mm | 580 × 535 × 1290 mm |
重量 | 35kg | 37kg |
ディスプレイサイズ | 7インチ | 7インチ |
総積載量 | 30kg | 40kg |
トレー数 | 3個 | 最大7個 |
バッテリー寿命 | 10時間 | 12時間 |
充電時間 | 4時間 | 3時間 |
充電方法 | ワイヤー | ワイヤー 充電ステーション |
PuduBot2の価格は?
PuduBot2の価格は、メーカー希望小売価格で215万円(税抜)です。
なお、PuduBot2を導入する際には、使用用途や設置環境に合わせてオプションを追加できます。
例えばPuduBot2に配送を任せる物の数が多い場合には、トレーを追加することで標準の4個から7個にできます。
PuduBot2を手元で呼び出せるPUDU WATCHや呼び出しボタンや、配送物にホコリが付着することを防ぐフードカバーなど、配送する物や環境に合わせて追加するのが良いでしょう。
また、定期的にディスプレイや本体ボディを拭き上げる以外にも、エンジニアによるタイヤなど消耗部品の交換作業や、各種動作チェックなど定期点検が必要です。
故障時には修理だけでなく、代替機の手配などアフターサービスの内容を確認しておくと、万が一の場合にも落ち着いて対応できます。
PuduBot2の導入費用について詳しく知りたい場合は、お問い合わせページから相談してみてください。
配膳ロボットはPuduBot2以外にも存在!機能や目的で選ぼう
さまざまな場所に導入されて活躍している配膳ロボットには、PuduBot2以外にも多数存在します。
例えば、AIを搭載した「LuckiBot Pro(ラッキーボット プロ)」や、エンターテイメントに長けている「BellaBot(ベラボット)」などが人気です。
機能や使用目的に合わせて、PuduBot2以外の選択肢として検討してみてください。
もっと運んでほしいなら積載荷重に注目
PuduBot2の総積載量は40kgですが、もっと複数の料理や物を運ばせたい場合は積載荷重に注目しましょう。
例えば総積載量が60kgのLuckiBot Proであれば、PuduBot2よりも1回の配膳で20kgも多く運べます。
20kgは大した差ではないと感じるかもしれませんが、10回も配膳すれば両者には200kgも運ぶ量に差が生じます。
配置するロボットの台数や、配膳する回数が増えたり日数が経過したりするほど、積載荷重は配膳効率に大きく影響する重要なポイントです。
レストランだけでなく、生産コストの管理や改善を求めている工場への導入を検討している場合は、積載荷重の大きなLuckiBot Proもおすすめです。
LuckiBot Proについては、販売代理店である双日株式会社の製品ページを参考にしてください。
接客対応もお願いしたいなら会話機能に注目
運搬を得意としたPuduBot2や、一般的な配膳ロボットではお客様と会話できません。
外国からの観光客が多く、英語以外にも多言語で接客対応をして欲しい場合には、LuckiBotやLuckiBot Proを検討するのが良いでしょう。
LuckiBotシリーズにはChatGPTが搭載されていて、31か国語以上を話せるのが特徴です。
多言語に対応できるスタッフがいなくても、LuckiBotが1台あれば解決できます。
歌ったり踊ったりはエンターテイメント機能に注目
配膳ロボットの中には表情だけでなく、歌ったり踊ったりするエンターテイメントに長けた配膳ロボットもいます。
ファミリーレストランや、ショッピングセンターのフードコートなど、家族連れの集まる場所に配置すれば、集客効果も期待できるでしょう。
例えば、ガストに導入されたネコ型配膳ロボットのBellaBot(ベラボット)は、歌ったり踊ったりする機能によって、SNS上で話題となり大人気になりました。
従業員の業務効率を改善するだけではなく、集客効果や話題性にも効果を期待したい場合はエンターテイメント機能に注目するのがおすすめです。
まとめ
PuduBotからPuduBot2では、マーカー不要のマッピング機能や豊富なアクセサリーなど、性能と利便性がパワーアップしました。パワーアップした機能がロボットの使用目的に合っている場合は、PuduBot2を選ぶ方が、さまざまなシチュエーションに対応できるのでおすすめです。
一方で、使用用途が明確である場合や、簡単な配膳だけが導入目的であれば、前モデルのPuduBotを選んでもよいでしょう。 また、多言語対応やエンターテインメント機能など、配膳用途以外の機能も気になった人は、ぜひLuckiBotなども比較検討してみてください。決して安い買い物ではないため、さまざまな候補のなかから、自社にピッタリのロボットを見つけることが大切です。